ゲーム内書籍を楽しもう
読書の秋ということで、
今回は私の好きなゲーム内文学者
ウォーヒン・ジャースの作品、
「妖精族 全三巻」について
ざっくり紹介していこうと思います。
本を読むよりキャラを動かしたいんだ!という方も
この機会にゲーム内書籍の世界をどっぷり浸かっていただければ幸いです。
妖精族 あらすじ
これはとある賢者が2人の弟子に語りかける物語…
アリノールに住むタウーバッドは
一財産を築いた後、隠遁生活を送っていた。
彼は週に一度書き下ろす
広報紙の仕事をささやかな生きがいに生きていたが
いつも厳しい意見と共に手紙を送ってくる
広報紙の連絡係、アルフィアを
いつか「ギャフン」と言わせてやろうと
躍起になっていた。
ある日、タウーバッドは魔術師ギルドが
アリノールに進出してきたことを聞き、
愛用の羽ペンに「妖精族」の魂を封じてもらう。
その羽ペンで書かれた広報紙はまるで、
芸術品のような仕上がりを見せ、
多くの人々の称賛を浴びるようになるのだが・・・
主な登場人物
時代背景
第二紀、大魔術師のヴァヌス・ガレリオンは
秘密結社「サイジック会」の魔法を一般大衆向けに体系化し、
魔術師ギルドを創設し始めた頃のお話。
サイジック会の魔法は、
望むならばあらゆる魔法のアイテムが作ることができ
夢のような錬金術や符呪が世界に広まりつつあったが、
その魔具は同時に大きな危険性を秘めた呪いのアイテムであった。
そんな一般魔法広まり始めた頃のアリノールという街が舞台の物語。
書籍内容
感想
・ウォーヒン・ジャース氏は第三紀400年頃の作品も書いているため
おそらく第三紀を生きた文学者であり、第二紀を舞台にした本作は
当時の様子を調べつつも、ある程度フィクションが混じっている
歴史文学書と思われます。
・かつて存在した自動化した符呪台や錬金台によって作られた魔法のアイテム。
その素晴らしさと裏腹に、徐々に浮き出てくる恐ろしさは
まるで秋の日暮れのようなうすら寒い雰囲気を持っています。
・ちなみに The Elder Scrolls Online の舞台は第二紀ですが
自動化された符呪台や錬金台は今のところ登場しておらず
時代的には魔術師ギルドの伝播から数年~10年ほど後の話ですが
魔法がかなり一般化されていたり
現地でしか見られない独特の呪術や魔法といったものも存在しています。
・バックグラウンドにみえるヴァヌス・ガレリオンの
魔法の一般大衆化の苦労やその弊害が見てとれる名著だと思います。